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共働き夫婦の家計管理は「共通口座×個人口座」でラクになる|収入差があってもケンカしないお金の分け方

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「共働きになってから、お金の話をするとちょっとピリッとする…」「生活費はなんとなく折半してるけど、本当にこれでいいのかモヤモヤする」…そんな気持ちありませんか?

共働きは収入が2つあるぶん、家計管理がうまくハマるととても心強いです。でも、きちんと仕組みを決めておかないと、「どっちが多く払ってるの?」「不公平かも…」といった小さな違和感が、あとからジワジワ効いてしまうことも。

この記事では、共働き夫婦・カップルに向けて、“共通口座×個人口座”というシンプルな仕組みを使った、ちょうどいい家計管理の方法をまとめました。

  • 共働き家計でよくあるモヤモヤのパターン
  • 共通口座を作るメリット
  • 収入差があるときの負担の決め方
  • 実際のやり方ステップ
  • ボーナスや将来の変化への考え方

「正解」を押しつけるのではなく、ふたりに合う形を一緒に考えるためのヒントとして、ゆるく、やさしく解説していきます🌿

まだ結婚前・同棲中で、「そもそも結婚前にどんなお金の話をしておけばいいの?」という方は、〖お金で揉めたくない二人へ〗結婚前に必ず話しておきたいお金のこと10選の記事もあわせて読んでみてください。

Contents
  1. 共働き家計でよくある“もやもやポイント”
  2. 共働き家計の3つのパターン
  3. 共通口座×個人口座の基本イメージ
  4. 共通口座から支払うもの・個人口座から払うもの
  5. お金の負担、どう決める?3つのパターン
  6. ステップで解説|共通口座の作り方と運用の流れ
  7. 具体例|収入差がある共働き夫婦のケース
  8. Q&A:こんなときはどうする?
  9. 喧嘩になりにくい「お金の話し方」のコツ
  10. まとめ|“ちょうどいい分け方”はふたりで作っていくもの

共働き家計でよくある“もやもやポイント”

まずは、共働きだからこそ起こりやすい「お金のもやもや」を整理してみましょう。自分たちに近いものがないか、心の中でチェックしてみてください。

① なんとなく折半しているけど、しんどい人がいる

一番多いのがこのパターンです。

  • 家賃・光熱費・食費をきれいに半分ずつ
  • 一見フェアだけど、収入差が大きいと片方だけキツい

たとえば、

  • Aさんの手取り:25万円
  • Bさんの手取り:18万円
  • 生活費合計:20万円(10万円ずつ負担)

こうなると、Aさんは「まだ余裕がある」のに対して、Bさんは「自由に使えるお金がかなり少ない…」となりやすくなります。
表面上は「折半」でフェアに見えても、実際の負担感は同じとは限らないんですよね。

② どっちがどれだけ負担しているか、実はよく分からない

  • 家賃はAさん、光熱費はBさん
  • 食費はそのとき払えるほうが払う
  • なんとなく割り勘、なんとなくごちそう

こんな感じで続けていると、「あれ?どっちが多く負担してるんだろう?」と分からなくなりがちです。

ふたりとも気にしないタイプなら問題ありませんが、どちらかが少しモヤっとしていると、それが積み重なってケンカの火種になることも…。

③ 貯金が「ふたりのもの」なのか「どちらかのもの」なのか曖昧

  • 結婚前からの貯金
  • 結婚後に貯めたお金
  • 一緒に使う目的のお金(旅行・家具・子ども関連など)

これらがごちゃっと混ざると、「このお金はどっちの?」「どこまでを共有と考える?」というところでモヤモヤが生まれやすくなります。

こうしたモヤモヤを放置してしまうと、「もっと早く知っておけばよかった…」というお金の失敗につながることもあります。心当たりがある方は、「もっと早く知りたかった」20代でやりがちなお金の失敗6選もチェックしてみてください。

共働き家計の3つのパターン

共働きでよくある家計のパターンは、大きく分けて3つです。

  • 完全共有型(お財布をひとつにまとめる)
  • 完全別々型(お互いの収入・支出は基本ノータッチ)
  • ハイブリッド型(共通口座+個人口座で分ける)

3つのパターン比較表

パターンイメージメリットデメリット
完全共有型ふたりの収入をすべて1つの口座にまとめる
  • 全体のお金が見えやすい
  • 家計というチームで動きやすい
  • 「自分のお小遣い」が見えにくい
  • 使い方の価値観が違うとストレスになりやすい
完全別々型生活費の一部だけ折半、他は各自管理
  • お互いの自由度が高い
  • 干渉されない安心感がある
  • 将来の貯金や大きな支出が見えづらい
  • どっちがどれだけ負担しているか曖昧になりやすい
ハイブリッド型共通口座+個人口座で役割分担
  • 共有部分と自分のお金がはっきり分かる
  • 収入差があっても調整しやすい
  • 最初にルールや金額を決めるひと手間が必要

この記事では、いちばんバランスが良く、取り入れやすい「ハイブリッド型」に絞ってくわしく解説していきます。

共通口座×個人口座の基本イメージ

まずはざっくりとしたイメージから掴んでみましょう。

口座の種類使いみち誰のお金?
共通口座家賃、光熱費、食費、日用品、共通の貯金、旅行資金 などふたりのお金
個人口座(Aさん)趣味、飲み代、洋服、個人の貯金、お小遣い などAさんのお金
個人口座(Bさん)趣味、美容、洋服、個人の貯金、お小遣い などBさんのお金

基本の考え方は、

  • 共通の生活に関わるものは共通口座から
  • 自分だけの楽しみ・こだわりは個人口座から

こんなふうに分けておくと、お互いに気兼ねなくお金を使いやすくなります。

共通口座から支払うもの・個人口座から払うもの

共通口座から支払うものの例

  • 家賃・住宅ローン
  • 電気・ガス・水道
  • インターネット回線
  • 食費(スーパーでの買い物)
  • 日用品(洗剤・トイレットペーパーなど)
  • お互いが使う家電・家具
  • ふたりの旅行・帰省費用
  • 将来のための共通貯金(教育費・マイホーム資金など)

共通口座に入れる「家賃・光熱費・食費」などは、見直し次第でグッと下げられることもあります。

共通口座の仕組みが整ったら、これらの固定費を少しずつ整えていくと「貯まるスピード」が変わってきます。

個人口座から支払うものの例

  • 自分だけの洋服・美容・コスメ
  • 自分の趣味(ゲーム、推し活、ガジェットなど)
  • 自分のスマホ代(共通にしてもOK)
  • 友達との飲み会・ランチ
  • 親へのプレゼント、お小遣い
  • 自分名義の投資・貯金

ここはふたりの価値観次第なので、「これは共通で出したいね」「これはそれぞれでいいよね」と、話しながら決めていくのがおすすめです。

お金の負担、どう決める?3つのパターン

次に、「共通口座にいくら入れるか」「どっちがいくら負担するか」を決めていきます。
主な考え方は、次の3つです。

  1. 完全折半スタイル
  2. 収入に応じて割合で分けるスタイル
  3. 項目別に担当を決めるスタイル

① 完全折半スタイル

共通口座に、毎月同じ金額を入れるパターンです。

向いているケース

  • ふたりの収入がそこまで大きく変わらない
  • どちらも「きっちり半分こ」が心地よい

ただし、収入差が大きいと「一方だけ負担感が大きい」状態になりやすいので、その場合は次の②がおすすめです。

② 収入に応じて割合で分けるスタイル

ふたりの手取り収入に応じて、「Aさん6:Bさん4」「Aさん7:Bさん3」などの割合を決めて負担する方法です。
いちばん現実的で、長く続けやすい方法でもあります。

例:世帯手取り35万円の場合

  • Aさんの手取り:20万円
  • Bさんの手取り:15万円
  • 生活費(共通で使うお金)の合計:18万円

収入比率は、Aさん 約57%、Bさん 約43%。
ざっくり6:4として計算すると、

  • Aさんの負担:18万円 × 0.6 = 10万8,000円
  • Bさんの負担:18万円 × 0.4 = 7万2,000円

キリのいい数字にしたい場合は、

  • Aさん:11万円
  • Bさん:7万円

など、ふたりで話し合って微調整してOKです。

③ 項目別に担当を決めるスタイル

  • Aさん:家賃・ネット・一部の固定費
  • Bさん:光熱費・食費・日用品

というように、「誰がどの項目を払うか」を分ける方法です。

共通口座を作らずにやると「どっちの負担が重いんだっけ?」となりやすいですが、共通口座を作っておきつつ、引き落としの担当だけ分ける、といったハイブリッドも可能です。

どの分担方法を選ぶにしても、「いつ・どんなタイミングで見直すか」をセットで決めておくと安心です。結婚前からの流れも含めて確認したい方は、結婚前に必ず話しておきたいお金のこと10選でチェックリストを見ながら整理してみてください。

ステップで解説|共通口座の作り方と運用の流れ

ここからは、実際の流れをステップ形式でまとめます。
一気にやらなくても大丈夫。ふたりのペースで少しずつ整えていきましょう。

STEP1:毎月の「共通で使うお金」を洗い出す

まずは、ノートやメモアプリを開いて、生活にかかる費用をざっくり書き出してみます。

  • 家賃:__円
  • 電気:__円(平均)
  • ガス:__円(平均)
  • 水道:__円(2ヶ月で換算)
  • ネット:__円
  • 食費:__円くらい
  • 日用品:__円くらい
  • 共通のサブスク:__円
  • 共通の貯金:月__円

すべて合計したものが、「共通口座に必要な毎月の金額」になります。

STEP2:お互いの手取り収入を確認する

  • 毎月の手取りはいくらくらいか
  • ボーナスがあるかどうか
  • 残業などで変動があるか

これをざっくり共有します。
「大体でいいよ」と言いつつ、本当に大体すぎるとモヤモヤの原因になるので、口座の入金額ベースで見ておくと安心です。

STEP3:共通口座への毎月の入金額を決める

STEP1と2をもとに、

  • 折半で行くのか
  • 収入比で分けるのか

を話し合って決めます。

ここで大切なのは、「どちらか片方が無理をしていないか」を確認すること。

  • 生活費を負担した後、各自いくら自由に使えるのか
  • 個人の貯金や趣味に回せるお金はちゃんと残っているか

をそれぞれ確認してみてください。

STEP4:共通口座を新しく作る or 既存の口座を共通用にする

銀行口座は、

  • ネット銀行(楽天銀行・住信SBIネット銀行など)
  • ふたりが使いやすいメガバンク・地方銀行

のどれでもOKです。

「ふたりとも残高が見やすい」「引き落とし口座に設定しやすい」を基準に選ぶと、管理がラクになります。

STEP5:給料日あとに自動振替設定をする

毎月手動で振り込むのは、シンプルに面倒です。
できれば、給料日〜数日後あたりに、自動で共通口座へ振替されるように設定してしまいましょう。

たとえば、

  • Aさん:毎月27日に8万円を共通口座へ
  • Bさん:毎月28日に6万円を共通口座へ

というイメージです。

共通口座への振替が自動化できたら、次は「貯金も自動で貯まる仕組み」にしておくとさらにラクになります。先取り貯金や固定費見直しの具体例は、無理せず年間20万円貯まる!今日からできる節約術11選でくわしく紹介しています。

STEP6:共通口座から引き落とし・支払い設定をまとめる

最後に、共通の支出はできるだけ共通口座から出ていくように整えます。

  • 家賃の引き落とし口座を共通口座に
  • 光熱費・ネットの引き落としも共通口座に
  • スーパーでの買い物は共通口座のカード or キャッシュレスで支払い

こうしておくと、「共通の生活費がいくらかかっているのか」が一目で分かるようになります。

具体例|収入差がある共働き夫婦のケース

前提条件

  • Aさん:手取り24万円
  • Bさん:手取り18万円
  • 子どもなし・賃貸2人暮らし

共通の生活費

項目金額
家賃100,000円
光熱費(電気・ガス・水道)18,000円
ネット5,000円
食費45,000円
日用品7,000円
共通サブスク5,000円
共通貯金30,000円
合計210,000円

毎月21万円を共通口座に用意する必要があります。

収入比での負担

Aさん:24万円(約57%)
Bさん:18万円(約43%)

収入の割合をもとに、目安としては、

  • Aさん:21万円 × 0.57 ≒ 12万円
  • Bさん:21万円 × 0.43 ≒ 9万円

キリが良いように、

AさんBさん
手取り収入240,000円180,000円
共通口座へ入れる額120,000円90,000円
残り(個人で自由に使えるお金)120,000円90,000円

これなら、収入差がある程度反映されつつ、ふたりとも「自分のお金」として使える部分がしっかり残るバランスになっています。

Q&A:こんなときはどうする?

ボーナス・臨時収入はどうする?

共働きの場合、「ボーナスをどう扱うか」もよく出てくるテーマです。考え方の例としては、こんなパターンがあります。

・ボーナスの◯%を共通口座、残りは各自の自由
・ボーナスは全額共通口座に入れて、旅行や大きな買い物に使う
・ボーナスは基本それぞれのもの。大きな支出のとき

正解はありませんが、「将来の大きなイベント(住宅・出産・教育など)をどれくらい一緒に考えているか」で決めると、しっくりきやすくなります。

共通口座と生活防衛資金が整ってきたら、余裕資金の一部を「資産づくり」に回すのも選択肢です。つみたて投資を検討している方は、オルカンとS&P500の違いを徹底解説の記事で、代表的な投資先の特徴もチェックしてみてください。

ライフステージが変わるときは?

共働きの形は、ずっと同じとは限りません。転職・妊娠・出産・育休・病気・親の介護…いろいろな事情で、片方の収入が減ったり、働き方が変わったりすることがあります。
そんなときに大切なのは、「ルールを固定化しすぎない」ことです。

・育休中は収入差が大きくなるから、負担割合を一時的に見直す

・片方の昇給が続いたら、共通貯金の額を少し増やす

・どちらかがフリーランスになったら、半年くらい様子を見てから調整する

というように、定期的に“アップデートしていく前提”でルールを作っておくと、長く付き合いやすくなります。

喧嘩になりにくい「お金の話し方」のコツ

最後に少しだけ、話し合いのときに役立つコツも添えておきます。

① 「責める」ではなく「共有する」を目的にする

「あなたが〇〇してくれないから」ではなく、「こうできたらお互いラクかも」「どう思う?」というスタンスで話すと、雰囲気が柔らかくなります。

② “数字”を味方につける

感情だけで話すより、「今はこういう収入で、生活費がこれくらいかかっていて…」と、
数字を書きながら話すほうが冷静になりやすいです。

③ 完璧なルールを目指さない

最初から完璧な家計ルールを作ろうとすると、疲れてしまいます。「まずは3ヶ月試してみて、合わなかったら変えよう」くらいのライトな気持ちでスタートして大丈夫です。

まとめ|“ちょうどいい分け方”はふたりで作っていくもの

共働きの家計管理に、絶対的な正解はありません。収入、価値観、将来のイメージ…。
ふたりの組み合わせによって、ちょうどいい形は少しずつ違います。

大事なのは、

  • 「共通のお金」と「自分のお金」を分けて考えられること
  • どちらかだけがガマンしたり、負担しすぎたりしないこと
  • 変化があったら、そのつどアップデートしていけること

そのためのツールとして、共通口座×個人口座という仕組みを、ふたりなりに育てていってもらえたらうれしいです。

「なんとなく」で続けてきたお金のやりくりを、少しだけ言葉にして、少しだけ見える化してみる。
それだけでも、ふたりの家計はぐっと優しく、軽やかなものになっていきます。

あせらず、ゆっくり。
ふたりにとって心地よい“ちょうどいい分け方”を、一緒に見つけていきましょう🌿

共働き家計の整え方は、今回ご紹介した「共通口座×個人口座」以外にもいろいろな工夫があります。ほかの家計管理のアイデアも知りたい方は、家計管理カテゴリーの一覧から、気になるテーマをチェックしてみてください。